ブランドを立ち上げて20年が経過しました。振り返るとあっという間です。FACTOTUMはシーズンごとにテーマとなる国や土地を訪れ、そこで出会った人や風景、空気からインスパイアされた服作りを続けています。世界25カ国以上訪れ、色々と想い出があります。その旅を「FACTOTUM WANDERINGS」にてお伝え出来たらと思います。そんな“旅”で最初にご紹介したいのはチベットです。 2010 A/W Collection “Cross Road”登山家ハインリヒ・ハラー 『セブン・イヤーズ・イン・チベット』1997年のアメリカ映画。ジャン=ジャック・アノー監督作品。主演:ブラット・ピット。オーストリアの登山家ハインリヒ・ハラーの自伝の映画化。彼がチベットで過ごした7年間、彼と若きダライ・ラマとの交流を描く作品。チベットに興味が湧いたのは、まだセレクトショップ”ビームス“に勤めていた時に好きなミュージシャンが参加した”チベタン・フリーダム・コンサート“のTシャツを購入した時のこと。チベット問題に意識し、将来はチベットに行って肌で感じてみたいと思いました。 知人の中国人バイヤーさんとカメラマンさんと3人でチベットに訪れたのは2009年の春ぐらいのこと。中国人バイヤーさんが旅の手配をして頂き、彼の提案で中国の成都から1泊2日かけ寝台列車でチベットの首都“ラサ”に向かいました。聞くと飛行機でチベットに行くと重い高山病になる可能性が高いそうです。安全のために寝台列車での移動を選択。私が20代にしたバックパッカーの旅を思い出し、何だかワクワクしました。首都ラサ(Lhasa)に向けて成都を出発、35時間の列車の旅。車窓から見えるのは果てしなく広がる平原、透き通るような美しい湖。話題のドラマ”VITANT”でよく出て来た風景、最初は感動していましたが、次第に何時間も眺めていると飽きてしまいますね。そして、無事に翌日の夜に到着。最終地点のラサ駅は意外にも近代的で驚きました。さすがに長い列車移動、その夜は早めにベットへ倒れ込みましたが、早朝にやはり高山病の症状で頭痛、早速に洗礼を受けました。チベットの首都はラサ(Lhasa)チベット語でラサとは「神の地」を意味します。ラサはチベット自治区の首府であり、チベット文化や仏教の中心地の一つとされています。 海抜3,650メートルのラサ川のほとりにある世界一標高の高いチベット高原にあり、有名な歴史的で文化的に重要な場所が多く存在します。次回はそんなラサの有名な世界遺産や重要文化財などをご紹介し、街全体の印象をお伝えします!